Prometheus 適合プログラムの導入

2021年5月3日筆者: リチャード "RichiH" ハートマン

Prometheus は、クラウドネイティブ分野およびそれ以降におけるメトリック監視の標準です。相互運用性を確保し、ユーザーを不意の事態から保護し、より並行したイノベーションを可能にするため、Prometheus プロジェクトは、コンポーネントのコンプライアンスと Prometheus の互換性を認定するために、Prometheus 適合プログラムCNCFの協力を得て導入します。

CNCF 運営委員会は、次回の会議で本プログラムを正式に審査し、承認する予定です。この立ち上げ段階において、広範なコミュニティの皆様にテストの改善にご協力いただくようお願い申し上げます。

広範かつ拡張中のテストスイートの助けを借りて、プロジェクトとベンダーは当社の仕様への準拠性および Prometheus エコシステム内での互換性を判断できます。

ローンチ時には、3つのコンポーネントに対する適合性テストを提供します。

  • PromQL(手動解釈が必要、ほぼ完了)
  • リモート読み書き (完全に自動化、WIP)
  • OpenMetrics (部分的に自動化、ほぼ完了、アンケートが必要)

今後、さらに多くのコンポーネントを追加する予定です。Prometheus Remote Read やデータストレージ/TSDB のテストが次の追加候補として考えられます。既存のテストの拡張と改善、および新しいテストの提出を皆様に明示的に推奨します。

Prometheus 適合プログラムは次のように機能します。

各コンポーネントには、「foo YYYY-MM 準拠」というマークが付与されます。例えば、「OpenMetrics 2021-05 準拠」、「PromQL 2021-05 準拠」、「Prometheus Remote Write 2021-05 準拠」などです。プロジェクトやベンダーは、各自の準拠性文書を提出できます。100%達成すると、マークが付与されます。

完成したすべてのソフトウェアには、「Prometheus x.y 互換」というマークが付与されます。例えば、「Prometheus 2.26 互換」などです。関連するコンポーネントの準拠スコアが乗算されます。100%に達すると、マークが付与されます。

例として、Prometheus Agent は OpenMetrics と Prometheus Remote Write の両方をサポートしますが、PromQL はサポートしません。そのため、OpenMetrics と Prometheus Remote Write の適合スコアのみが乗算されます。

準拠マークと互換マークは、2つのマイナーリリースまたは12週間、どちらか長い方の期間有効です。